1月号

司祭のことば 今月の予定 ご報告 その他

司祭のことば
 神の物語と人間の物語

 ある本を読んでいたら。「神の物語」「人間の物語」という言葉に出合った。
 人は誕生・成長・成熟・老い・死という過程を生きる。そのなかで一人ひとり自分の物語を作っていく。
 充実した青年時代を過ごして。自分にふさわしい仕事に就き、やがて良き伴侶にめぐり逢って家庭を築き、子どもに恵まれる。子どもを育てあげ、仕事も大過なく定年まで勤めて、連れ合いとともに悠々自適な老後を送り、終わりの時には子どもや孫たちに見守られながら死んでいく。
 ところが、そううまくはいかない。人間の物語には、いつだって不確実なことがつきまとう。期待どおりにならないのが現実である。家庭の経済的な事情で熱望していた学校を断念しなければならない。就職難でなかなか仕事が決まらず、ようやく見つけたものは自分がやりたかったこととは程遠いものであった。愛し合って結婚したはずなのに、価値観の違いからお互いの心は離れていくばかり、小さいときに素直だった子どもが、いじめと不登校をきっかけに引きこもりになってしまう。 長いあいだ会社のためにと思って懸命に働いてきたのに、突然の解雇を言い渡されてしまう。還暦を前に離婚を申し出た妻は家を出て行ってしまった。体の変調に気づいて病院で診てもらったら癌との診断がくだり、余命半年と知らされる。
 そのように現実の人間の物語は悔しさ、やるせなさ、挫折、無力、怒り、あきらめ、絶望に満ちている。「こんな物語を作りたかったわけじゃない!」と叫びたくなる。
 だが、心配する必要はない。人間の物語は「神の物語」の中にある。神の物語に包まれて一人ひとりの物語があるのだ。神は宇宙万物を創り、すべての命をその根本のところで支え、導いてくださる。神は一人ひとりに命・人格・役割を与えてこの世に送り出し、その人にしかできないことでもって、まわりの人や社会のために生きて、最終的にはご自分のところへ
 無事に帰還させようと働いてくださる。すべての命は神から出て、神へと方向づけられている。だれもが豊かな物語を作ることができるように、神は一人ひとりに惜しみない憐れみと慈しみを注ぎ続けてくださる。
 人が自分の力だけで人間の物語を作ろうとするならきっと、うまくいかないことや望まないことに苦しみ悩み、ついには倒れてしまうことだろう。しかし、人は神の物語の中で人間の物語を作っていく。わたしたち一人ひとりの物語――思いどおりにならないことがあっても、どんなに惨めで格好悪くても、神はやさしい眼差しでもってご自分の物語の中にわたしたち一人ひとりの物語を受けとめてくださる。神の物語には一分の狂いも破綻も限界もない。
 新しい年が始まる。
 この一年、わたしたち一人ひとり、どのような物語を作っていくのだろう。また、他の人の物語とどのように出合うのだろ  う。社会や世界をとりまくさまざまな不安はあるが、神の物語に支えられて「わたし」の物語があるという希望のうちに生きていきたい。
主任司祭    立花 昌和  

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今月の予定


元旦のミサ  1月 1日(水)
 神の母聖マリア・世界平和の日
午前0時、午前11時(日本語・英語共通)ミサ後アンセルモホールでお屠蘇をどうぞ。
  一粒会献金  1月 5日(日)
 今月は5日、第一日曜日のミサ献金の半分を神学生養成のための一粒会献金といたします。ご協力ください。
  新年会  1月 5日(日)
 10時のミサ後、新年会をアンセルモホールで行います。
皆様お誘い合わせの上、多数ご参加ください。 (パーティー担当は第1、2地区)
  新成人の祝福  1月12日(日)
 1月12日(日)10時のミサで新成人の祝福が行われます。
 1982年4月2日から1983年4月1日までに生まれた方々にはすでに往復はがきでご案内いたしましたが、もし別の数え方で該当する方がおられましたら、遠慮なく教会事務所に申し出て、ご参加ください。ご連絡は早めにお願いいたします。
  カトリック児童福祉の日  1月26日(日)
 子供たちが使徒職に目覚め、思いやりのある人間に成長することを目的として制定されました。子供たちが自分たちの幸せだけでなく世界中の子供たちの幸せを願い、そのために祈り、犠牲や献金をささげます。子供たちが毎日のおやつや買いたいものなどを我慢して貯めたおこづかいの中から献金することが勧められています。ご協力ください。
  信徒総会  1月26日(日)
 10時のミサ後、信徒総会を行います。
 2002年度の活動報告、決算報告 および
 2003年度新委員の承認、予算の承認等を
行います。皆様どうぞご参加ください。

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ご報告

 
  ご報告
 宣教地司祭育成献金206,135円は12月25日に大司教館へ送金する予定です。ご協力ありがとうございました。
  半日黙想会の報告
 12月15日、高木賢一神父様を講師にお迎えして半日黙想会が行われました。10時のミサのあと、ゆるしの秘跡、1時30分から講話、2時40分から「しめくくりの祈り」が行われ、3時すぎに終了しました。講話の要約は次の通りです。
 神に近づくために必要な「出会い」と「間--主観性(Inter-Subjectivity)」について、タマネギと手編みのセーターを例にとって話された。前者はタマネギの皮をむいて行くときに抱く期待感、後者は毛糸の編み目が伸びたり縮んだりしながら互いに影響し合うことであり、この二つが人生において大切である。信仰生活に必要なこととして「祈念すること」と「正しく、ふさわしい信仰の実践」をあげられた。日曜日のミサが「言葉の食卓」と「感謝の食卓」から構成されていることを思い起こして個人主義に陥らずに共同体における横のつながりをより大切にすべきであると話された。イスラムや仏教の考え方にも触れ、仏教で最重要視されている「阿弥陀如来信仰」で言われている「最後の一人まで救われた時に救われる」ということについてカトリック信者も深く考えるべきではないかと話された。

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その他

  病人、高齢者への訪問
病気のため、高齢のために教会にいらっしゃることができない方たちのために、御聖体をおもちいたします。ご希望される方、またそのような方をご存じの方は司祭までご連絡ください。

受洗 転入
結婚 転出
帰天   住所・その他変更 5件
詳細は、お知らせ1月号(印刷版)をご覧ください



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