5月号

司祭のことば 今月の予定 ご報告 その他

司祭のことば

 風薫る5月、日本のように生き生きとした新緑が鮮やかに映える季節に復活節が重なることは大変意味深い。なぜなら自然の中に私たちは誰でも新たな命の息吹を感じられるからだ。詩編96に曰く、「天地は喜びにあふれ、海とそこに満ちるものは叫びをあげる。野とそこにあるものはどよめき、森の木々は声をあげて、神の前で歌う。」

 ところで今、私たちの共同体にはこの感動的な新緑の美しさ、復活の命の息吹が感じられるだろうか。私たちの教会に主の復活を生き生きと知らせる福音の喜び、宣教する力はどれほどあるだろうか。私たちの教会の現実を見てみよう。ミサや典礼に生気は感じられるだろうか。聖歌の歌声には賛美と祈り、喜びが生き生きと感じられるだろうか。典礼で口にしたこと耳にしたことを自分の生活で実践しようとしているだろうか。また共同体の諸活動は7つの徳に従って行われているだろうか。教会には未だに自分の都合に合わせて教会に身勝手な要求をする人、内輪の楽しみや自己満足にばかり目が行っている人、肝心の信者の義務や奉仕を果たさず大きな顔をしている人もいる。私は教会の人々が少しでも典礼や説教が長くなるのを好まないのに、会議や活動、おしゃべりには延々と時間を費すのをよく目にする。しかし人々が積極的にどうしたら信仰共同体としてこの教会がよりよく成長できるか、どうやったらよりよい福音宣教、子供や青年の信仰教育ができるかといった教会の本質的な課題を話し合っているのを耳にする機会は実に少ない。我々は良く祈るためにはどうしたらよいか考えているだろうか、御言葉や祈り、教会の教えを学ぼうとしているだろうか、本当にキリストを愛し、復活の主から力を得ているだろうか。会社組織と違い、教会が信仰の喜び無くして自己満足で活動・行事に邁進することは不毛だ。神のいつくしみ、恵みは限りない。しかし我々の生き方がまるでトンチンカンなことをしていたら神のいつくしみなど易々とは染み透らない。復活の命に招かれる主なる神への心からの信頼と喜び無くして単に自己満足の為に洗礼、堅信、聖体祭儀、結婚式等に与るのも滑稽で虚しい。教会とはミッションスクールへの進学を保証する予備校でもなければ、結婚式場や葬儀場、レクリエーションの会場でもない。聖アンセルモが我々の有様を見たらどう思うだろうか。

 ご存知のように目黒教会の大部分の施設はもうすぐ築60年を迎える。しかしこの60年、どれほど発展的であっただろうか。発展したというよりむしろ実際は緩やかな衰退の一途を辿ってきたのではないか。その決定的な証拠は小教区を創設したベネディクト会がこの小教区を捨てて、結局、日本での宣教に行き詰まりそれを完全に放棄したこと、そして彼らが残した施設の大部分は経済上の理由で抜本的な改修ができないまま老朽化していることである。さらに教会を支えてきた信徒も高齢化し、洗礼の数も伸びておらず、教会に来る子供の数も減少の一途をたどっている。当然、新しい司祭・修道者の召し出しも近年はこの共同体からは出ていない。これまで我々は何をしてきたのか。今のままで果たして20年、40年先のこの小教区は存在しているだろうか。今、我々は対外的な宣教だけでなく将来のこの小教区の為にも本気で宣教を始めなければならない時期に来ている。本当は、構内の老朽化した施設の改修や行事の消化に躍起になるよりも、ガタがきている共同体の個々人の内面的な改修、信仰者としての在り方の改善に取り組むことの方がはるかに意義のある、そして私たちにとって本質的かつ喫緊の課題ではないのか。我々はここら辺で目を覚ますべきだ。

 実のところ、ついこのあいだ力強く復活賛歌を歌ったばかりの我々は、四旬節と殆ど変わり映えのしない生き方を続けているように思う。しかし私は久々に復活徹夜祭のときの新受洗者の輝かしく喜ばしい姿に感動を覚えた。その姿こそ、まさにこの教会にとっての新緑の息吹、聖性を感じさせるものだった。私は自分が司祭である以前に信者であることの原点、教会とは何であるのかということを見せられた気がした。我々先達の愚行で、受洗者たちの無垢な信仰の喜びを消したり、信仰から離れさせてはいけない。我々の内にも受洗者たちと同じ純粋に信じることの喜びを燃え立たせねばならないのだ。一方の我々は知らぬうちに、ろくに信仰体験も理解も深めていなくせに、あたかもキリストをよく知っている教会のことをわかったふりをする妙な大人の信者や司祭になりすましてはいないか。普通、古木に着いた害虫が若芽を駆逐したら木は枯れてしまう。

 いみじくも今月は、教会が聖母月として特別な仕方で聖母マリアに取り次ぎの祈りを捧げる月である。私たちのために十字架上で死に、復活して私たちの眼前に来られるイエスに私たちは本当の意味で向き合えているだろうか。復活された主に心の底から信頼できていない人間が彼の母親にどんな顔を向けられるというのか。マリアはご都合主義の勝手な人間の願い事や主義主張にいちいち話を合わせるほどお人よしでもなければ暇人でもない。

 新緑の美しいこの季節に、一段と輝きを放つ自然界と一緒になって復活の命を喜び生きることができるように祈りたい。新受洗者と共に復活された主が自分を呼んでくれた喜びの原点、あの心躍る「ガリラヤ」の感動、喜びを取り戻したい。そこに立ち帰ってこそ初めて教会は、保守・管理という消極的な活動から積極的に宣教する教会本来の姿勢を取り戻せると思う。


 4月21日の聖アンセルモの祝日をまえに、4月19日10:00のミサで聖アンセルモの祝いをしました。その時の田中神父様のお話です

 皆さん。今日、私たちはこの教会堂の守護聖人である聖アンセルモを祝います。1033年に北イタリアのアオスタに生まれ、神を追い求める純粋な少年であった彼は、青年時代は父親の反対に会い聖職・修道生活に入れず、情欲におぼれた時期もありながら、フランスのベックでついに幼いころからの憧れであったベネディクト会修道院に入り、聖なる生き方、祈りと勉学、完徳の生活に励み、doctor magnificus大神学者の名を得るまでに自身を霊的、学問的に高めました。大神学者とはいえ、彼は決して固苦しかったり冷酷であったりせず、彼は生きた信仰体験を通して物事を観想することによって得られる深い真理の認識を重んじました。英国に招かれた後、カンタベリーで大司教となってから、青年指導に熱心で、また国王からの迫害を受けながらも非常に困難な状況にあった教会を守り抜き、司牧者としてもその功績が讃えられ、1109年の4月21日に帰天しました。彼は祈っています。「神よ、あなたを知り、あなたを愛し、あなたに喜びを見いだせるように祈ります。もしこの世で完全な喜びを得ることができないなら、そうなる日まで、少なくとも毎日進歩できますように。」(『プロスロギンオン』cap.14.16.26)聖アンセルモを特徴づけるのは、まさにこの純粋な真理への愛、神を絶えず渇き求める姿勢でした。この聖人の心が私たちの信仰を神の一層の理解へと駆り立ててくださいますように祈りましょう。道であり、真理であり、命、真の平和の源であるキリストと益々一致できるようたえず前進する心が私たちにも与えられますように。牧者として勇気をもって迫害や誤解といった困難に耐えた彼が、現代の私たち司祭、修道者、信者を励ましてくださいますように。我々が、キリストの教会を愛し、祈り、働き、苦しみや困難に決して教会を見捨てたり、裏切ったりしないように祈りましょう。
助任司祭  ヨハネ 田中 昇  

TOPへ


今月の予定


献堂記念日   5月 3日(日)
 当教会の記念日です。
一粒会献金   5月 3日(日)
 今月は3日、第1日曜日のミサ献金の半分を神学生養成のための一粒会献金といたします。ご協力ください。
世界広報の日   5月10日(日)
 福音宣教はわたしたちの使命です。「世界広報の日」は、この福音宣教の分野の中でもとくに新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、映画などの広報媒体を用いて行う宣教について、教会全体で考え、反省し、祈り、献金をささげる日です。日本のようにマスコミや技術の進歩している国で、広報が社会や文化に及ぼす影響ははかりしれないものがあります。広報の重要性を再認識し、広報を通して社会と人々にどのようにかかわっていくことができるか、また、実際どのようにかかわっているかを考えることが大切です。
 「世界広報の日」は、第2バチカン公会議で定められ、1967年以来、毎年、特別のテーマが決められ、教皇メッセージが出されています。今年のテーマは「家庭について―愛のたまものと出会う特別な場」です。第49回「世界広報の日(2015年5月10日)」教皇メッセージはカトリック中央協議会のホームページでご覧いただけます。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/sc/15sc.htm
北村神父様初ミサ   5月17日(日)
 10時のミサ、
 北村神父様は4月18日(土)名古屋カテドラル、聖ペトロ聖パウロ大聖堂にて6月に名古屋司教に着座する松浦悟郎補佐司教(大阪教区)、日本カトリック神学院の白浜院長はじめ多くの司祭が参加。聖堂いっぱいに入った信徒の見守るなか無事に叙階されました。
    
TOPへ


ご報告

 
おめでとう −受洗−
 4月4日復活徹夜祭で6名が受洗、2名が転会と受堅、4月5日復活の主日に3名が幼児洗礼なさいました。
ご報告
  四旬節愛の献金は英語ミサ共同体より170,440円と運営委員と有志によるマーマレード売上金26,202円をプラスして279,937円を4月9日大司教館へ、3月22日バヌアツ台風救援募金75,502円教会よりの援助金をプラスして100,000円を4月9日難民を助ける会へ、4月3日聖地への献金62,790円は4月13日大司教館へ送金しました。ご協力ありがとうございました。
大掃除とイースターエッグの準備の報告
 4月3日(土)、今年もご復活の徹夜祭を迎えるために大掃除とイースターエッグの準備を行いました。あいにくの雨となりましたが、大掃除は約15名で、聖堂だけでなく、アンセルモホールの窓拭きも行いました。
 イースターエッグは、英語ミサ共同体の方と一緒に30人程で 1,500個の卵に絵を描いたり、シールを貼るなど飾り付けをしました。ご協力いただき、ありがとうございました。 
   

TOPへ


その他

エコキャップ(ペットボトルキャップ)回収中止のお知らせ
 キャップのリサイクルを通じて途上国の子供たちにワクチン代を寄付する運動を推進してきたNPO法人「エコキャップ推進協会」(エコ推)が2013年9月以降、キャップの売却益があったにも関わらずワクチン代の寄付を中断していることが先般報道されました。
 当教会もこの活動に協力すべくエコキャップの回収を続けてまいりましたが、今回の報道を重く受けキャップの回収を一旦中止することといたしました。回収の再開については今のところ未定です。
 沢山のキャップ回収にご協力頂きました皆様に深く感謝申し上げます。
アンセルモホール・台所の片づけ
 6月に台所の片付けを予定しております。台所の棚、引き出しに私物を置かれている方は、5月末日までにお持ち帰り下さい。残されている物は、バザー終了後の片付けの際に処分する可能性があります。よろしくお願いいたします。
オリーブの会よりお知らせ
 病人・高齢者の訪問
 「オリーブの会」では、病気や高齢のため教会に来られない方の訪問・お便りによる交流をしています。ご希望があればご聖体もおもちいたします。教会事務所までご連絡ください。交通費などのお心遣いは必要ございません。
バザー開催のお知らせ
 すでにご案内してますように今年のバザーは6月7日(日)に開催致します。(雨天決行)テーマはOne Heart One Worldです。力を合わせてバザーを成功させたいと思います。
〔お手伝いいただける方を募集〕
  バザーのお手伝いに参加してみませんか。できる時間だけでもかまいません、お手伝いいただける方はご連絡ください。バザーは交流の場でもありますので、お気軽にどうぞ。
仕事内容:たとえば、会場の準備、片付け、ゴミステーション、焼き鳥、焼きそばの販売など。
連絡先:バザーグループとりまとめ役 小川まで
東日本震災プロジェクトより
■福島やさい畑
次回の野菜販売は5月3日(日)8:30からご協力よろしくお願いいたします

■末崎わかめのご案内
東日本大震災復興支援の一環として応援している大船渡市末崎町の北浜わかめ組合では今年もわかめの収穫が始まりました。取寄せてバザーのときに販売いたしますので楽しみにお待ち下さい。

受洗 9名 転入 6名
結婚 2組 転出 1名
帰天 2名   住所・その他変更 8件
詳細は、お知らせ5月号(印刷版)をご覧ください



このぺージTOPへ
各号へジャンプします
2015年 1月号 2月号 3月号 4月号
2014年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2013年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2012年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2011年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2010年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2009年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2008年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2007年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号  12月号
2006年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2005年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2004年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2003年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2002年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2001年 1月号 2月号 3月号 4月号 5月号 6月号
7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号
2000年 10月号 11月号 12月号